Apple Payのサブスクリプションの作成
自動更新サブスクリプションを設定するには、App Store Connectを使用します。各サブスクリプションプロダクトは、サブスクリプショングループの一部として作成し、レベルを割り当てる必要があります。サブスクリプショングループの設定は、利用できるコンテンツやサービスのサブスクリプション方法や、サブスクリプションの切り替え方法に影響を及ぼします。また、請求の時期や収益率もこの設定によって決まります。サブスクリプションを作成する前に、自分のビジネスモデルにはどのような設定が適しているかを理解するようにしてください。
Apple Payのサブスクリプショングループの作成
提供するサブスクリプションはすべて、1つのサブスクリプショングループに割り当てる必要があります。サブスクリプショングループは、アクセスレベル、価格、期間が異なる複数のサブスクリプションで構成されているため、ユーザーが自分のニーズに最適なオプションを選択できるようになっています。ユーザーが1回に購入できるのはグループ内の1つのサブスクリプションのみであるため、ほとんどのAppでは、グループを1つだけ作成することがベストプラクティスです。これにより、ユーザーが複数のサブスクリプションを誤って購入してしまう事態を避けることができます。
ユーザーがAppで複数のサブスクリプションを購入できるようにする必要がある場合(ストリーミングAppで複数のチャンネルのサブスクリプションを提供する場合など)は、各サブスクリプションをそれぞれ異なるグループに追加することもできます。複数のグループでサブスクリプションを購入したユーザーには、サブスクリプションごとに請求が行われます。また、ユーザーがあるサブスクリプショングループから別のグループに移動した場合、サブスクリプションの更新日は変更され、有料サービスの日数もリセットされます。1つの有効なサブスクリプションのみ存在することが通常予想されるAppに、複数のサブスクリプショングループを設定することは推奨されません。
提供するラインナップをできるだけシンプルにして、ユーザーがオプションを簡単に理解できるようにしてください。各サブスクリプションには、ユーザーがわかりやすく、かつ同じグループ内のその他のサブスクリプションと区別しやすい名前を付けてください。混乱を避けるため、App、サブスクリプショングループ、各サブスクリプションには、異なる名前を付けてください。
Apple Payのグループ内でのサブスクリプションのランク付け
同じグループ内で複数のサブスクリプション価格帯を提供する場合、それぞれのサブスクリプションをあるレベルに割り当てることができます。このランク付けから、サブスクリプション利用者が利用できるアップグレード、ダウングレード、クロスグレードのコースを決定します。サブスクリプションは降順でランク付けし、期間にかかわりなく最も多くのコンテンツ、機能、サービスを利用できるサブスクリプションから始めてください。提供する内容が同等の場合は、各レベルに複数のサブスクリプションを追加することができます。
ユーザーは、App Storeのアカウント設定でサブスクリプションを管理できます。アカウント設定では、すべての更新オプションやサブスクリプショングループを確認したり、サブスクリプション間でアップグレード、クロスグレード、ダウングレードを行ったりすることがいつでもできます。ユーザーがサブスクリプションレベルを変更する際、その変更のタイミングは以下のような状況によって異なります。
アップグレード:ユーザーが、現在のサブスクリプションよりもサービスレベルの高いサブスクリプションを購入することを指します。この場合、ユーザーはただちにアップグレードされ、元々のサブスクリプションの比例配分された金額が返金されます。追加のコンテンツや機能をユーザーがただちに利用できるようにしたい場合は、そのサブスクリプションを高くランク付けし、ユーザーがアップグレードとして購入できるようにしてください。
ダウングレード:ユーザーが、現在のサブスクリプションよりもサービスレベルの低いサブスクリプションを選択することを指します。この場合、現在のサブスクリプションは次回の更新日まで継続され、その後低いレベルと価格で更新されます。
クロスグレード:ユーザーが、同等のレベルのサブスクリプションに切り替えることを指します。サブスクリプションの期間が同じであれば、新しいサブスクリプションはただちに開始されます。期間が異なる場合は、新しいサブスクリプションは次回の更新日に有効になります。
Apple Payの地域ごとのサブスクリプションの価格設定
自動更新サブスクリプションを実装したAppでは、利用可能なすべての通貨で200のプライスポイントや価格帯から選択することができます。複数のマーケットで配信する場合、地域ごとに異なる価格を設定することもできれば、どのマーケットでも同等の価格になるよう設定することもできます。
価格設定ツール:App Store Connectの価格設定ツールを使用すると、現在の為替レートに基づいて価格を管理することができます。特定の地域で税制の変更や通貨の調整が行われた場合、デベロッパがその差分の影響をユーザーに課さない限り、通常はサブスクリプションの価格に影響が及ぶことはありません。特定のマーケットでサブスクリプションの価格を変更する場合は、実行に移す前に、そのマーケットでの価格が税込みであるかどうかを把握することが重要です。たとえば、ドイツのユーザーに向けたサブスクリプションの価格を引き下げる場合、デベロッパが受け取る収益は購入価格から欧州連合の付加価値税(VAT)とAppleの手数料を差し引いた額になります。App Store Connectの価格設定ツールで設定されているデフォルトの価格には、Appleが徴収し納付する税金が含まれています。詳しくは、「Apple Developer Program使用許諾契約」の添付資料2に記載されている、異なる税務上の取り扱いをする地域に関する説明をご確認ください。
サンプルコードのダウンロードはここから。

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